10月のパリ
木々はとっくに色づいて、葉をたくさん落とし始めていて
公園は秋の盛りでとっても綺麗だけど
今年初めてパリの夏の心地よさを知ってしまった私はまだ季節の流れについていけなくて
寂しさを感じたりしています。
夏はなんであんなに楽しかったんだろう、特別な理由はないのに、楽しい感覚が残っています。
それはただ単純に日の長さのせいな気がする。とっても日の長いパリの夏は、日本人にとったら天国みたい
じりじりと日差しが強くてカラッと暑い
カフェのテラス席で飲むビールやスピリッツ、キールなんかはもう格別で
飲み始めるのは夕方5時くらいなのに10時まで同じ雰囲気で飲めちゃうのです
日が暮れないから!
あーだこーだ言いながら、大好きなお友達や夫と過ごす時間は最高に幸せだったなぁ
とはいえ、それでも気持ちを盛り上げてくれるような出来事は毎日ポロポロと落ちているみたいに
ここ最近は出会いに恵まれていろんな経験をしていました。
そして、パリの10月のイベントといえば ニュイブランシュ!
NUIT BLANCHE 白い夜 白夜祭 とでもいうのかしら
この日は夕方から夜にかけてのオールナイトで
パリ内のいくつもの場所でたくさんのアートの催しが行われるのです
屋外と屋内両方あり、公式なものと非公式なものもたくさんあるのです
今年は15年目らしい
夜の19時頃から朝までなので、普段はちょっとどきどきしちゃう夜のパリに繰り出せちゃうのだ!
今年は2つのエリアにわかれてスポットが集中していて
中央(シテ島や市庁舎のあたり)と北のほう(モンマルトルやさらに北の18区19区あたり)
になっていました。
北のほうはちょっと怖かったので、中央のアートを。
もともとは古くから市場があったレアルは1970年からショッピングセンターとなり
フォーラムデアルという建物になっていて
そこではダンスのイベントがやっていました。
すごい、ひと、人、人だらけでした
ダンサーはアマチュアで公募によって決められたそう。
ダンサーは皆身体中にシルバーのきらきらをつけて、踊っていた
小さなグループにわかれて2分くらいのダンスをして、出て行き、
またその中に新しいダンサーが来て、違う踊りを踊る、というスタイル。
ちょうど円形になったフォーラムデアルの構造を活かすように、
それに沿って小さな舞台?が幾つかできていて、
一つの舞台で踊り終わったグループは次の舞台へ、それが終わったらまた次の舞台へ、と順々に
ぐるぐると踊りまわっていました。
ボレロの音楽で踊る3人の男性や 南米系のラテンミュージックに合わせて踊る女性たちや
60’s風の女の子たちグループや
何を表現しているのかはちょっとわからなかったけど
ダンスは見ているだけでちょっと楽しくなって面白い。
地下は広いスペースになっていて、そこでは大きめの舞台があり、
たくさんのダンサーたちが、なぜかアゲアゲなクラブミュージックにあわせて
体をくねらせている、ような、ダンスを披露(ここでもみんなシルバーラメラメ)
そのあとは、Pont-neuf ポン=ヌフへ
ここではセーヌ川沿いに大きな文字を並べ
その文字を入れ替えていく、アートをやっていました
またこれは時間ごとにテーマがあってSNSとも連動した参加型のイベントで現代らしい試みのようでした。
Hotel de ville では 革命の雰囲気がぷんぷん。
1917年のロシア革命から100年ということで、当時の様子のビデオを流したり
いろいろな革命に関連するインスタレーションをやっていました。
(毛沢東のパネルが貼ってあったり)
コンテナを縦にしたような作りは圧迫感と異様感があって、
革命のビデオの音と夜の雰囲気も相まってなんだか物々しい感じでした。
普段とは違ってやっぱりどこにもたくさんの人がいました。
六本木アートナイトみたいに、一種のお祭りのような感じで、
ただお祭りの雰囲気を味わうには行きやすいメインのスポットに行けばいいけれど
本当に心に響くアートが見たい、といった場合には
何を目当てにしていくか、きちんと読み込まないと難しいです。とっても数が多いので!
特に私達のような外国の人には、詩や文学、映画といったフランス語を使うアートは理解が難しいので
そこでまず幅が狭まってしまうし、場所によっては行きにくいところ(特に北のほうは人が多いとはいえ治安も不安なエリアなので夜は危険)もある。
そういったことを考えて、見に行きたいところをきちんと調べてからピンポイントでいくと楽しめるかな、と思いました。
まずはHotel de ville に。ここにはパンフレットがありました。
(他にも2箇所ほどパンフレットが置いてある場所があるみたいでした)
あとはフィルハーモニーでも夜通しで音楽をやっていたそう。
それにも行ってみたかったけど、今回は残念!
時間切れ(&燃料切れ)
そして2時頃おうちに帰って眠りについたら
変な夢を見た
それは完全に、NUit Blancheの夜 59Rivoliにはじめて入ったせいだと思うのですが。
(59Rivoliは廃墟になったアパルトモンにアート集団が無断で入り込み、しばらく不法占拠していたけど、
政府に認められ、現在はアーティストたちの先品製作スペースになっているアパルトモン)
アート集団に入団を申し込む、夢…
でも実は特に入団を切望しているわけではなくてただ家出をする理由のために仕方なく申し込んだのです。
でも、動機の不純さがその集団の長には見抜かれていて、(黒人の女性)
厳しく尋問をうける、という。相変わらず夢は謎。です
夢はあまり心地よいものでは無かったけど、
ニュイブランシュでは偶然セーヌ川沿いで会いたかったお友達に会えたりして
素敵なことってほんとうにポロポロ起きていて
出かけたり動いたりしないと何にも起きないって、また実感しました。
私のパリの滞在も残り半年になったので
もっともっとアグレッシブに動いていかなきゃね
動いていきたいな、と思って
早速会いたいひとにメールをしたよ!